※2022.8.31付けで、以下のポジションは解消されました。
運用通貨ペアは複数ありますが、その中でも含み損が2〜3%程度に膨らんでいるAUD/NZD(豪ドルとニュージーランドドル)について解説いたします。
※相場がさらに逆行した場合、含み損率が大きくなる為
AUD/NZDの今後を分析
※2013年~AUD/NZD週足チャート
為替相場のため、100%この通りになるという事では有りませんので、ご理解・ご認識頂いた上で現状報告を致します。
- (2022/8/26)終値:1.12257
- 利確予定:1.11950付近
※利確まで残り「30pips」程度となります。
<ファンダメンタルズ分析>
※2013年~AUD/NZD週足チャート
まずは為替の基本概念の一つである、価格の上下は「政策金利差の乖離」による影響があります。
例えば現在の【USD/JPYが上昇】している原因もこの金利差によるものです。
AUDとNZDの政策金利
- AUD:1.85%
- NZD:3.00%
ここでAUDNZDの添付画像をご確認下さいませ。
- AUDの政策金利が高い時期:1.15000(赤線)から上に推移
- NZDの政策金利が高い時期:1.15000(赤線)から下に推移
現状のAUDNZDの金利差は+1.15%の乖離が発生している状況。(NZDが優勢)
AUD買いが進んでいる理由
しかし【AUD買いが進んでいる】大きな理由の一つに、エネルギー価格の高騰が続いている状況だと考察しております。
AUDは原産国通貨として認識されておりますので、原油・天然ガスなどのコモディティ価格が高騰すると強くなる通貨と思って頂ければです。
しかし先週末のジャクソンホール会議後、日本時間の深夜帯にAUDはかなり売り込まれました。
これは米株価が大きく下落した影響となります。
AUDはエネルギー価格で左右されると同時に、景気の動向によっても敏感に反応する通貨の一つとなります。
(またオセアニア地域の通貨は景気状況に左右され、主要国の中では売られやすい対象です。)
上記より、現在のAUD/NZDの金利差が発生している以上、1.15000(赤線)を突破するのはかなり大変な状況だと考察しております。
むしろ1.15000(赤線)を突破する情勢は、政策金利が逆転する時ではないか?と予測しています。
AUDの政策金利状況
前回(2022年8月)のRBA(オーストラリア準備銀行)声明文で発表された内容より、マーケットの判断では「積極的な利上げが後退するのではないか」との予想。
そして大きなインパクトが無く、どちらかというと後退が意識された結果AUDは売られました。
2022年9月6日に次回のRBA政策金利がありますのでその結果がどうなるか?に注目しています。
NZDの政策金利状況
NZDは、2022/8/26にオアRBNZ総裁が「少なくともあと2-3回の利上げがあると予想」と利上げに関して前向きな発言をしている。
この状況で、乖離差1.15%の政策金利がどのように逆転するか?にフォーカスしてますが、現実的また総合的にも逆転はかなり厳しいと判断しています。
つまりNZDの政策金利が高い水準を保っておりますので、たとえ1.15000(赤線)まで上昇をしたとしてもそこが天井だと考えるのが妥当だと推測しております。
<テクニカル分析>
※2013年~AUD/NZD週足チャート
RSIについて(オレンジ丸)
週足のRSIを表示させています。
直近の週足RSIが70を推移している際は反転を示唆していると捉えることもできます。(一旦の下落)
レンジ幅(青色線)
上の青色線は、レンジ内の上限のラインとなりますので一つの反発ポイントとして捉えています。
もちろんそのレート付近で必ず反発するという訳では御座いませんが、オーバーシュートで多少の上値更新があったとしてもかなり意識されているポイントだと判断しております。
オーバーシュートにて個人トレーダーのポジションを刈り取る相場の動きになるかも知れません。
現在のIDEAL-Standard版は、勉強会でもお伝えをしております通り『現相場ではディフェンシブに進める考え』を軸としております。
私達が保有するポジションを刈り取るには、含み損20%の位置でも『残り185pips』ほどが必要となります。
その為、現在の高値ラインの反発を予測しながら裁量でポジションを多少保有しながら静観している状態です。
※一般の個人トレーダーでは、今回のAUD/NZDの上昇により全損またはロスカット水準まで到達している声が増えている状況です。
<結論>
ファンダ分析とテクニカル分析より、
- 自動システムは停止
- 手動で指値ポジションをエントリー
上記の状況となります。
情勢(金融・経済状況)が大きく変わらない限り、相場が上昇(または下落)し過ぎた場合は何かしらの介入(=抑制/抑圧)が入るケースも御座います。
もちろん値ごろ感によるトレード・エントリーは悪手と考えております。
月末のリバランスも控えておりますので、介入・調整などにより決済レートまで距離は長くないため戻ってくるだろう。という予測を立てております。
“含み損の状況と見解|2208【AUDNZD】” への1件のフィードバック